ギター1本でビートも作る?アコースティックギター特有の表現、パーカッシブ奏法とは

アコースティックギター弾き語りのかっこよさは、ギター1本と歌だけで表現できるところですよね。

アンサンブルやバンドサウンドに左右されない自由度や潔さに惹かれて始める方も多いのではないでしょうか。

また、いつでもどこでも一人で始められる部分も、バンドなど複数人での演奏と違う気楽さがあります。

その反面、打楽器が入るバンドサウンドに比べ、どこか物足りないと感じる場合もあるかもしれませんね。

しかし、実はアコースティックギターであればコードを弾きながらパーカッションのような音を出すことも可能なのです。

今回は、アコースティックギターのみでビートを作り出すテクニックであるパーカッシブ奏法についてご紹介します。

パーカッシブ奏法とは?

パーカッシブ奏法とは、ストロークで弦を鳴らした後にボディのホールの周りや弦を叩いて音を出す奏法の総称です。

アコースティックギターの場合はボディの中身が空洞なため、叩くことでボディを反響させて音を鳴らすことができます。

これをビートに合わせて入れることで、ギターを弾きながらパーカッションが鳴っているような音を出すことが可能です。

また、ボディと共に弦を同時に叩くことでミュートしながら金属音のような音を足すこともできます。

主にフラメンコギターなどで重宝されるテクニックですが、ロックやポップスといったポピュラーミュージックでも効果的に使えるので、ぜひ覚えておきましょう。

パーカッシブ奏法のやり方

パーカッシブ奏法の概要は先述したとおり『ボディのホールの周りを叩いて音を出す』ことと『弦を叩きながらミュートすること』です。

ポピュラーミュージックに多いのはボディのホールと弦を叩くパターンで、有名なところではシンガーソングライター・瑛人さんの『香水』などが挙げられます。

ボディの周りを叩く際の具体的な方法は、ストロークの合間に親指など他の指でホールを叩くことです。

具体的には以下の動画のような響きを作り出すことができます。

ストロークとパーカッションの音が入り混じることで、ギター1本とは思えない複雑な演奏になっていますよね。

また、弦を叩いてパーカッシブな音を出す方法は、コードを弾いた後に弦の響きを止めるように右手で弦を叩きます。

具体的には以下の動画のような奏法となります。

弦を叩くパターンの注意点としては、全ての弦に触れないと余分な響きが残ってしまい歯切れの悪い音に鳴ってしまうことです。

コードの音をしっかり切るのと同時にパーカッシブな音がなることで演奏にメリハリは出るので、しっかり意識していきましょう。

どちらの奏法もしっかりと楽曲のリズムに合わせて入れていくことで効果を発揮します。

逆にリズムを無視して入れてしまうと、ただストロークの時に手が当たってしまっているだけの雑音になっていまいますので、常にリズムを意識することを心がけてくださいね。

いかがでしたでしょうか、今回はパーカッシブ奏法についてご紹介しました。

奏法としては大きく分けて今回ご紹介した2つに分けられますが、これらを両方使ったテクニックなどもありますので、ご自身で色々と試してみるのも面白いかもしれませんよ。

これまでストロークのみで練習してきた楽曲をパーカッシブ奏法で弾くだけでも全然違う雰囲気になりますので、試してみても新しい発見があるのではないでしょうか。

また、アルペジオと組み合わせることでより複雑な演奏に聴かせることも可能なため、弾き語りの幅を広げるためにもぜひ習得しておきたいテクニックです。

テクニックそのものは決して難しいものではありませんが、楽曲のリズムに合わせて使う際にはズレないように心がけてくださいね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。